2023年4月1日 陰キャがダブルデートして失敗した話

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久しぶりのダブルデート

久しぶりに彼女(由美)の後輩である
「凛&ショウ」カップルとダブルデート。

内容は舞鶴公園にて花見とカフェ。
夜桜も見た。
解散後は「資さん」でうどんを食べた。

結局泊まった。トライアルでパンツも買った

15時スタートだったが、
駐車場で渋滞に巻き込まれ

15:40頃に合流した。
舞鶴公園と大濠公園の間で合流し

そこから舞鶴の屋台の方へ。
途中相手側がお手洗いに行った後、

屋台が並んでいるエリアへと入っていき、
凛ちゃん達はポテトとたこ焼きを買っていた。俺はトルコアイス(500円)を買い、
由美は薬味入りフランクフルトを買っていた


10数年ぶり
トルコアイスを食べたが、ムースの様な味で
良く伸び、非常に美味しかった。

その後の凛ちゃん達が買ったタコ焼き屋の
裏側へ回り、更に奥へと行ったところで
レジャーシートを広げ少し歓談。

俺たちの分が無くなったので一旦席を外し、
相手側の分のドリンクと由美用の
「ぐんぐんグルト」と焼き鳥(1本700円)の
豚バラと鳥モモ塩を1本ずつ買った。

由美はその間に箸巻を買っていた。
焼き鳥700円は高いなと思ったが、

実が大きく、食べている最中の
満足感は大きかった。

しかし二度と買わない。400円ならもっかい
買ってたが、あれは浪費だ。

レジャーシートへと戻り、買ってきたドリンク(緑茶、麦茶、カルピス)を置いて選ばせようとすると、相手側は遠慮し直ぐ選ばなかったので

俺が最初に緑茶を貰うと、直後にショウちゃんがカルピスを手にし、凛ちゃんから

彼女を優先するって気持ちはないの?」と
冗談交じりに揶揄されていた

それに対しショウちゃんは苦笑いだった。由美は普通に笑っていた俺は愛想笑いだった
同じ笑顔だが皆違う笑顔なので少し笑ったのを覚えている。


楽しめない本音

その後相手側が席を外し、
暫く由美と二人きりになった。

由美が「楽しんでほしい」と言ってくれたが、中々自分の気持ちが上がらず、

またどういう気持ちでいれば良いか
定まらなかった為、
なんと返したらいいか答えに窮した

すると「楽しい?」と聞いてきたので、
「んー」というと「楽しいわけ無いか」と
言われたので咄嗟に「普通」と返した。
実際なんとも言えなかったので
普通で正解だったと思う。


この時はまだ特に不機嫌だったわけでも、
楽しかったわけでもなかった。

その後俺の真上でバトルブンブンが
飛んでいるのに気づき、(凛ちゃんに名前を教えてもらった)ぼーっと眺めていると、

やっぱり虫に好かれるね」と
いじわるな笑みを浮かべながら

由美が言ってきた。

かわいらしい笑顔だった。
間違いなく世界一の笑顔だ。

周囲に目を移すと大学生の男女グループが楽しそうに飲んでいた。

恐らく幹事と思われる男が張り切っており、
大変そうだなと思った。

必死に場を盛り上げようとしているように見えた。本人は心から楽しめていたのだろうか。

ただ少なくとも仲間たちはニコやかだった。少々騒ぎ過ぎな様な気もしたが、
若いうちはそれでいいと思う周囲の目など気にせず、多少恥ずかしい行いでも全力で
遊べるのは良いことだ。


俺はそういうのを昔から恥ずかしいと思っていたので経験してこなかったが本来、10代20代というのはそういうものなのだろう。


同じ花見という空間にいるのに騒がしく若さのあるこのグループ静かに座っている俺たちが凄く対照的に見えたが、

同時に楽しませることも、楽しむこともできない自分と、頑張っているが本音が見えないあの幹事が同じように滑稽に見えた。

すると凜ちゃん達が帰ってきた。


「フッコ」のコーヒー

ショウちゃんはチョコの良い香りがするクレープ、凛ちゃんは太麺焼きそばを買ってきた。

それからどんな事を話していたか
思い出せないが、とりあえず食事がすんだので移動することになった。

途中一旦トイレで抜けている間に
夜になると桜がライトアップされる場所が
 あるらしいからそれを観に行こう」と
話していた。

正直メンタル的にはピークが近づいており、「マジか」と思った。ぶっちゃけ解散の流れかと期待していた。

この時早くも放浪癖が出始めていた。

トイレ終わりに由美たちを通り過ぎようとして、由美に止められたがこの時ほぼ無意識だったので止めてくれて助かった。
(まあ結局最後は独り歩きを始めてしまうのだが...)

この時の時間は17:50。まだ日が落ちておらず夜桜を見るには早かったのでショウちゃんの提案で先に400円のチケットだけ買ってカフェで時間を潰すことになった。

最初に行こうとしたカフェは残念ながら
閉まっていたが、その後に探し出した
フッコ」という店には無事に入れた。

俺は好きな「グァテマラのブラック」、
由美は紅茶の「ロシアンティー?」、
凛ちゃんは「コロンビアのブラック」、
ショウちゃんは「カフェオレ(デカいやつ)」を頼んだ。

特に菓子等は頼まずドリンク単体だったが、楽しめた。ここのグァテマラは酸味が強く
そこまで俺好みではなかったが、
味は良かった。

恐らく他の豆を試せば十分に楽しめそうだ
思ったので翌4月2日に友人たちと行ってきた。コロンビアを頼んだが美味しかったので満足。ただ、あの店の音楽はデカすぎる。

あとシナモントースト最高。

話しを戻して、カフェの最中では、比較的よく話せたと思う。閉鎖的な空間に入り、好きな
コーヒーを飲んで落ち着いた
かもしれない。
口が軽くなっていた。

後は、さすがに話さないと気まずいというのも僅かにあった。


遂に始まった独り歩き

そうこうしているうちに19:00頃になっていて日も落ちたので夜桜を観に行くことに。

しかし、カフェで話したのが仇となり、完全にスタミナ切れを起こしてしまった。

入口入ってすぐのところで、由美と数枚写真を撮るとこまでは良かったが

人が多いところにずっといる息苦しさと、
長時間他人と一緒に居る心労が重なって

とにかく一人で抜け出したい気分になってしまい、独り歩きが始まった。

こうなってくるとライトアップされた
夜桜も鬱陶しくなる。

途中で何度か「集合写真を撮ろう」となったが笑顔をつくるのもしんどく、「由美と二人きりの写真を撮ってあげる」とも言われたが、
他人とはいえ少しは知っている人間に撮られるのもなんだか気恥ずかしさがあって、やや強張った笑顔になってしまった。

この辺は思い出すだけでも疲れる。景色として覚えているのは青く照らされて

風情がなくなった桜と幻滅しきっている由美の顔。何を話していたかは思い出せない。

というか話していたかどうかも怪しい。
一通り桜を見終わった後はそのまま
解散したが由美の表情は最悪。

反対に俺の気分は、というと晴れやかであった。「やっと解放された」と安堵した。
残業が終わって家に帰れる」という感じにも似ていた。

一刻も早く車に戻りたかったが由美のガッカリ顔を見るとそうもいかず、付かず離れずくらいの距離感でゆっくりと車に戻った。

腹を満たせば元気になる

帰路に就くと車内の空気は真っ暗。
一言も発しない時間が30分くらい
あったと思う。

いつもの帰り道がより長く感じた。しばらくすると「ご飯どうする?」と聞いてきた。

「由美に任せるよ」

「カイト君は?何か食べたいのは?」

「うどんかなぁ」「じゃあそれで・・・」

またしばらく沈黙が続いた。

すると「集団行動できんの?」と聞いてきた。

「まあそうやね、苦手なのは知っていると思うけど」

「うん、知ってるけど由美の隣に立つことすらできんの?」

「んー、悪いことしたなとは思ってるよ

「別に『話を盛り上げて』とか『話を回して』とかは思ってないんよ。そういうの苦手って
知ってるから。」

「うん」

「あの2人はずっと一緒におって楽しそうにしとったやん?それもできんの?」

「ごめん、なんか俺もよくわからんのやけど、その場にいるのが辛くなるんよ」

「・・・」

その時は何でか分からなかったが、今こうして書いてみて、気持ちを整理すると冷静に分析できるが、この時はもう疲れた後だったのもあってちゃんと考えようにも頭が働かなかった。

「由美はね、凛ちゃん達と飲みにいったり出かけたりしたいんよ」

「うーん、まあ行ってもいいけど由美の期待に応えられる自信はないたしかそういった
ニュアンスで返したはずだ。

「そうなん・・・。じゃあ由美はどうしたらよかったん?」

「どうもできんよ、由美のせいじゃなくて俺の性格の問題やけん」

「・・・」

こうして暗い雰囲気のまま、
うどん屋に到着した。

すると全く予想していなかったが、飯を食って腹が膨れると元気が出始め、

更に「由美と二人きりに戻った」という実感が沸いて急に俺のトークが弾んできた。

ありがたいことに由美もそれに合わせてくれ、そこからは楽しい雰囲気で
過ごすことができた。
本当に感謝している。
ここで話したことは楽しかったから
よく覚えている。

「料理教えてよ!」「結婚式が怖い」
そんな感じだ「情けない」と
言われてしまったが「いつもの由美」といった感じがして嬉しかった。

ただ、由美からするとあの2人がいたときも
きっと「いつも通り」だったのだろう。
その雰囲気に俺が慣れていないだけで。


将来の話へ

他にも同棲についても話した。
転職や住む場所についてお互いが思っている
ことをちゃんと話せたと思う。

昔なら俺の考えをはなっから全否定していた
由美だが、最近は一旦受け止めて考えてくれるからありがたい。(まあそれでも最終的に否定されることの方が多いのだが笑

由美は変わらずお金が一番大事派だったが、
俺は一番大事なのは時間派だった。

それは時間を確保することが心の余裕に繋がると思っているからだ。

もちろん貧乏経験者としてはお金の問題は見過ごせない。

ただ、それ以上に「時間が無くなることによるストレス」の方が俺たちにとっては
問題なのではないかと最近よく思っている。

心の余裕度で言うと俺より由美の方が無い方で、実際ちょっとしたことでも良く怒る。

それは本人からしたらちょっとしたことではない証拠なのだろうが、もし「お金があればストレスが減って心に余裕が生まれる」というのであれば俺より貯金が多い由美が頻繁に怒るのはおかしいことになる。

となると如何に自分が自由に使える時間
確保して心に余裕を持たせるかが
重要になってくる。

お金が大事」と世間が言っている
本質を見極めると心に余裕を持たせたいから
だと思えてくる

由美は「お金が無い=不安だから。」と言っていたが、その不安の原点はお金ではない。

将来に対して具体的なイメージが沸いていないからだ。

となるとやはり今の俺たちにとって大事なのは時間の余裕だと思えた。

話しが脱線したがとにかく、今回色々話せたのは凄く良かった。

由美の考えも確認できたし、俺の考えも少しは由美に伝わったと思う。

時間とお金の確保。裕福でも遊ぶ時間が無ければ意味が無いし、
反対に遊ぶ時間があっても金がなければ出来る事は限られる。

両方同じくらい大事なことだが、
その課題に対してはこれからも一緒に乗り越えていこうと思う。

今日の俺の様にまったく駄目な姿を見せても
一緒に居てくれる由美の為に。

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